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種も苗もみんなでシェアするバンクーバーのコミュニティ・ガーデン|北極かえるのコモンロー日誌|吉村静 - gentosha.jp

家のそばのコミュニティ・ガーデンから、小さな畑を借りて野菜や花を育てている。

コミュニティ・ガーデンとは、一つの土地を多くのガーデナーで分け合うガーデンスペースのこと。バンクーバーにはコミュニティ・ガーデンがいろんなところに数多く点在していて、私が借りているのは家から徒歩1分のStrathcona Community Garden(ストラスコナ・コミュニティガーデン)

果樹園や小さな池もあったりとまさに都会のオアシスだ。

 

ストラスコナ・コミュニティガーデン。全てオーガニック。都市の中にもこんなに緑がある。

コミュニティ・ガーデンはとても人気があって、数年前に問い合わせた時は2年待ちと言われたんだけど、この度運よく借りることができた。スポットを継続するにはルールがあって、月末にあるワークパーティへの参加が求められている。

ワークパーティとは、共有スペースをはじめとするコミュニティ・ガーデン内のお手入れや修復などをみんなで3~4時間ほど行い、そのあと一人一品持ち寄ったご飯を食べるというもの(今はコロナの影響でパーティは中止)。

コミュニティ・ガーデンは各自のスペースを持ちながらも、全体の運営やお手入れをみんなで協力してやって行こう! という、“みんなのガーデン”なのだ。

※ちなみに東京にも「区民農園」というものがありそれぞれの区が運営している。料金は5000〜10000円/年くらいで、こちらも区によってはとても倍率が高い。

農薬をまかないことと、ミツバチのためになるべく野生の花たちを引っこ抜かないというルールがある。
この人参は人参の切れ端(ゴミになるところ)から育て続けてここまできた!

ダーリンのルイスは養蜂委員会とりんごサワー委員会にも所属していて、上記以外の時間にも仲間と集まって活動している。

ガーデン内は誰でも気軽に歩いてオッケーで、犬の散歩やランナー、ピクニックする人などでいつも賑わっている(今はみんな2mほどの距離を保ちながら)。ガーデンの費用はメンバー料込みで1年間35ドル(2700円、借りる畑の数によって変わる)とリーズナブルで、現在およそ120人のガーデナーが活動している(昨年の調査によると、そのうちの60%はストラスコナの周辺住民だそう)。

養蜂部で女王蜂を探す作業をしているルイス。

私はコロナでメインの仕事がなくなり、急に時間ができたこともあって、ガーデンで過ごす時間が劇的に増えた。植物のものすごい力に魅了され、もう時間があれば若葉を眺めるだけでも楽しい、というくらい没頭している。

毎日ガーデンに朝と夕方行くので、他のガーデナーたちとも少しづつ仲良くなり、楽しくなってきた。

北極かえるの畑。お花が咲いているのでミツバチが遊びにきてくれる。

そして最近気づいたことがある。みんな“分けてくれる”のだ。

ガーデナーA:「カエルさん~、これラズベリーの苗木いる?」
北極かえる:「もちろん! ありがとう~!」
ガーデナーB:「カエルさん~、これネギとニラいる? いっぱいあるし、あげるよ」
北極かえる:「ええ! ありがとう!」
ガーデナーC:「アスパラガスの新芽いる?」
北極かえる:「えええ~! 嬉しい、、、♡」

こんな感じで種や苗、またその人が育てたお花を分けてくれる。ここ最近はガーデンに行く度に誰かが何かくれると言っても過言じゃない。素直に嬉しいし、ありがたい。

今日も新芽をおすそ分けしてもらったルイス。嬉しそう。

また、この前ガーデンを何者かに壊されてしまい(動物ではなく、間違いなく人間。涙)、大切に育てていたチューリップを全部もがれる事件があったんだけど、それを見兼ねたガーデナーが、

「かえるさん、今日帰る前に一声かけて。チューリップのブーケを作ってあげるから、元気出すんだよ。自然はまた還ってくるよ

といって、その人が育てたチューリップをくれたのだ。これには泣いてしまった。。。

もらったチューリップ。家の中を明るくしてくれる。

あと、種と一緒に知恵も分けてもらえる。これは太陽のがっつりあたるところに植えた方がいいとか、これはちょっと日陰気味のとことか、これは根がこういう風に伸びるから、こういう場所にね~などなど、学びがたくさんある。

このガーデナー同士でシェアするカルチャー、いいなぁと思う。みんなで支え合う循環の仕組みって強い。分からなければ、Googleじゃなくて生の経験者に聞けるし、みんなで作物を育てる喜びや美しさを共有できる(おすそわけあいも♡)。

ガーデンで採れたハーブたち。今夜はスープにしよう~。

あと、このガーデンとは別に、Seed Library(種の図書館)というボランティアプロジェクトにも参加している。無料でその図書館から種を(1)借りて、(2)自分で育てて、(3)採取した種を図書館に戻す、というもの。

いろんな人の手で種を増やして、また他の人に配ることができるという仕組み。ルイスが昨年それで豆とパクチーを育てて、その種を今年も使っている。巡ってるなぁ。

リクエストしていた種が届いた~! 頑張って育てて種を増やせるようにがんばるぞ~!
ルイスが去年育てたアニージャクソンという豆。今この種(豆)たちは地中にいて、新たな芽吹きを待っている。

その芽がつい最近出てきたのを見て、命の循環、強さ、美しさに感動しまくっている。激しく生まれてくる。毎朝起きて、その成長を見るのが今の楽しみ。

これもルイスが昨年育てたカボチャの種から生まれたカボチャの芽。巡った! 感動。

コロナで家の中にいる時間が増えたから、有機物たちに触れることの大切さを身に沁みて感じる今日この頃。部屋の中で発芽させているので、毎日うっとりとその新芽を眺め、ついつい水を多く上げてしまうのが最近の悩みの北極かえるであります。

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May 08, 2020 at 02:04PM
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