御嶽山噴火から６年で追悼式｜NHK 首都圏のニュース - NHK NEWS WEB

死者・行方不明者６３人を出した御嶽山の噴火から２７日で６年です。
ふもとの長野県王滝村では追悼式が行われ、噴火が起きた時刻に合わせて遺族などが黙とうをささげました。

平成２６年９月２７日に起きた御嶽山の噴火では、５８人が死亡、５人が行方不明となり、「戦後最悪の火山災害」となりました。
噴火から６年となる２７日、ふもとの長野県王滝村では、正午前から地元の自治体が主催する追悼式が行われました。
噴火が起きた時刻と同じ午前１１時５２分になると、慰霊碑とその背後にそびえる御嶽山に向かって全員で黙とうをささげ、犠牲になった人たちを悼みました。
追悼式は新型コロナウイルスの影響で規模が縮小され、参列は遺族や地元の関係者などに限られたほか、遺族代表による追悼のことばも行われませんでした。
ことしは、王滝村が噴火後初めて山頂への立ち入り規制を解除し、６年ぶりに長野県内にある２つの山頂に登れるようになりました。
規制の解除にあたって２つの山頂にはシェルターが設置されましたが、登山者に対する意識の啓発や再び噴火が起きた際に迅速な避難をどう呼びかけるのかなど、安全対策が引き続き課題になっています。

御嶽山が噴火して６年となる２７日、長野県王滝村側の山頂には多くの登山者が慰霊などに訪れています。
御嶽山の王滝村側の山頂は、先月、立ち入り規制が解除され６年ぶりに登れるようになりました。
娘と２人で山頂に訪れ、線香をあげた長野県諏訪市の６８歳の男性は「御嶽山が噴火した日なので慰霊に来ました。６年がたちますが、山頂近くには火山灰もまだ積もっていて噴火の爪痕を感じました。亡くなった方のご冥福をお祈りします」と話していました。
また、名古屋市から夫婦で訪れた５５歳の女性は「まだ行方がわからない方がいますので、早く見つかってほしいです。ただただ安らかに眠ってほしいです」と話していました。

６年前の噴火で義理の弟を亡くし、遺族などでつくる「やまびこの会」の代表を務めるシャーロック英子さんは「新型コロナウイルスの影響でことしの追悼式は縮小になりましたが、遺族はそれぞれの７回忌を迎えていると思います。きょうは代表として、この場に来られない方の分まで追悼したいと思います」と話していました。

６年前の噴火で夫を亡くした長野県東御市の伊藤ひろ美さんは「何年たっても毎日、後悔と反省の日々です。亡くなった方たちの命を生かすためにもこれからも御嶽山と向きあっていきたいです。夫には『家族を見守っていてください』と伝えたいです」と話していました。

６年前の噴火で息子の祐樹さん（当時２６）と息子の婚約者の丹羽由紀さん（当時２４）を亡くした、愛知県一宮市の所清和さん（５８）は「何年経っても私たちの悲しみは変わることはありません。ことしは２人が通った王滝村の山頂まで登りましたが、２人に近くて遠いような感じでした。いまも規制が続く登山道に入れるようになってもっと２人の近くに行けることを願っています」と話していました。

６年前の噴火で夫を亡くした長野県安曇野市の野口弘美さんは「毎日、空を見上げながら『ごめんね』と言っています。山頂にはシェルターができるなど６年前と変わっていて、安全な山になればいいと思います。ひざや背中が痛くなって歳を取ったことを感じますが、元気なうちは山に行きたいと思います」と話していました。

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September 27, 2020 at 10:06AM
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