[26日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラが26日発表した第2・四半期決算は、売上高と利益が市場予想を上回った。半導体や原材料の世界的な不足による影響は続いているものの、納車台数が過去最高を記録し、業績への追い風となった。
株価は、引け後の時間外取引で1.3%上昇した。
売上高は119億6000万ドルと、前年同期の60億4000万ドルから拡大。リフィニティブのまとめたアナリスト予想は113億ドルだった。
テスラは今月、第2・四半期の納車台数が20万1250台と過去最高を記録したと発表。半導体や原材料の不足に対応する中、高価格帯モデルの「モデルS」や「モデルX」が減少したものの、量産型セダン「モデル3」とスポーツ用多目的車(SUV)「モデルY」の販売が好調だった。
純利益は11億4000万ドル。特別項目を除いた1株利益は1.45ドルで、アナリスト予想の0.98ドルを大幅に上回った。
テスラは、販売台数の伸びとコスト削減が、サプライチェーン(供給網)に絡む追加コストや温暖化ガス排出枠(クレジット)売却収入の減少、暗号資産(仮想通貨)「ビットコイン」への投資に絡む2300万ドルの損失などを相殺し、営業利益が増加したと指摘した。
テスラはこれまで、他の自動車メーカーへのクレジット売却収入で黒字を確保することが多かった。第2・四半期のクレジット売却収入は3億5400万ドルにとどまり、2019年末以降初めて、クレジットを除いても黒字を達成した。
インベスティング・ドット・コムのシニアアナリスト、ジェシー・コーエン氏は「売上高の大部分をEV販売で稼ぐ好決算だった。102億ドルの自動車関連収入のうちクレジット売却はわずか3億5400万ドルと、過去4四半期で最も低い水準だった」と述べた。
テスラは21年に納車台数を50%超増やす計画を維持した。ただ「伸び率は当社の設備能力や操業効率に加え、サプライチェーンの能力と安定性に左右される」とした。
米テキサス州とドイツでのモデルY生産を年内に開始する見通しとする一方、電動トラック「セミ」については生産開始を22年に先送りする方針を示した。セミの生産工場に一段と注力できるようにするほか、電池セルの不足や世界的なサプライチェーンの問題が理由とした。
米テスラ、第2四半期は売上高・利益が予想上回る 株価上昇 - ロイター (Reuters Japan)
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