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2021年に最も売上高成長を果たす半導体メーカーはAMDか - EE Times Japan

 米調査会社であるIC Insightsは2021年11月、半導体メーカー売上高上位25社の2021年売上高成長率予測を発表した。それによると、2021年に最も2020年比で売上高を伸ばす半導体メーカーは、AMDだという。

 IC Insightsによると、AMDは、データセンター/サーバ向けプロセッサやPC/ゲーム機向けプロセッサなど多くの領域で市場シェアを拡大させ、2020年比65%の売り上げ伸長を果たすという。

 AMDに続き2番目の高成長が予想されるのがMediaTekの60%増。以下、Nvidiaの54%増、Qualcommの51%増。前年成長率50%を超えたこれら4社は、いずれもファブレス半導体メーカーで、AI/機械学習関連用途や第5世代移動通信(5G)対応スマートフォン/インフラ向けに最先端プロセスを採用した半導体製品を展開する点で共通している。

25社中23社がプラス成長も、Intelとソニーはマイナス成長に

 25社のうち、23社が前年比を上回るプラス成長を果たす見込みで、19社が20%以上の成長率を記録する模様。さらに10社は30%超の高成長になるという。

半導体売上高上位25社における2021年売上高前年成長率ランキング
順位 社名 本社
所在地
形態 2021年
売上高成長率
1 AMD 米国 ファブレス 65%
2 MediaTek 台湾 ファブレス 60%
3 Nvidia 米国 ファブレス 54%
4 Qualcomm 米国 ファブレス 51%
5 SMIC 中国 ファウンドリー 39%
6 SK Hynix 韓国 IDM 38%
7 Samsung Electronics 韓国 IDM 34%
8 GlobalFoundries 米国 ファウンドリー 34%
9 ルネサス エレクトロニクス*) 日本 IDM 34%
10 Micron Technology 米国 IDM 33%
11 NXP Semiconductors 欧州 IDM 28%
12 onsemi 米国 IDM 27%
13 UMC*) 台湾 ファウンドリー 26%
14 Texas Instruments 米国 IDM 25%
15 TSMC 台湾 ファウンドリー 24%
16 STMicroelectronics 欧州 IDM 24%
17 Microchip Technology 米国 IDM 21%
18 Infineon Technologies 欧州 IDM 21%
19 Analog Devices*) 米国 IDM 20%
20 Apple 米国 ファブレス 17%
21 キオクシア 日本 IDM 15%
22 Broadcom 米国 ファブレス 15%
23 Western Digital/SanDisk 米国 IDM 12%
24 Intel 米国 IDM ▼1%
25 ソニー 日本 IDM ▼3%
*)2020年および2021年の買収企業の売上実績を含む
出所:IC Insightsのリリースを元に編集部で作成

 一方で、2020年比マイナス成長になるのは、売上高ランキング2位のIntelと、同18位のソニーの2社。IC Insightは「2021年のIntelの問題点としては、ICの供給が滞っているため、ノートPCの販売が制限されていることが挙げられる。Intelによると、パートナー企業が思うような数のノートPCを製造するのに十分な部品を調達できず、Intel製CPUの受注が減少しているとのことだ」としている。

 ソニーについても「ソニーのマイナス成長も、Intelと同様の事情がある。ゲーム機『PS5』の出荷台数が2021年の目標に達していないのは、主に東南アジアでの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によるチップ不足のためだ。ゲーム機の出荷台数が減れば、必要とされるゲーム機用プロセッサの数も減る」としている。

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