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AIエンジニアに将来性はある?やめとけと言われる5つの理由と向いている人を解説 | AI専門ニュースメディア AINOW - AINOW

この記事を読んでいる方の中には「AIエンジニアになりたいけど、将来性があるか分からず不安だ」と思う方もいるのではないでしょうか?

近年、AIはさまざまな分野で活用が進んでおり、あらゆる業界を変革して私たちの暮らしと密接に関わり始めています。

AIの発展が進む現代において、AIエンジニアは世界的に注目されている職業であり、需要が高く人気のある職業の1つです。しかし、「AIエンジニアに対する注目や需要がいつまで続くのか分からない」と思っている方もいるでしょう。

そこで本記事では、AIエンジニアの現状と将来性、「AIエンジニアはやめとけ」と言われる5つの理由について解説します。

AIエンジニアとは

AIエンジニアとは、機械学習システムの設計・構築を行うAI専門のエンジニアのことです。

さまざまなデータをAIに与え、それを処理させAIを教育することがAIエンジニアの仕事であり、「機械学習」を効率的に行えるよう設計する能力が求められます。「機械学習」とは、人がしている学習をコンピュータにさせて再現することです。

機械学習には「Python」というプログラミング言語が最も使用されており、多くのAIエンジニアがPythonを活用してAIを開発・アップデートしています。

データサイエンティストとの違い

AIエンジニアと区別が付きにくい職業として「データサイエンティスト」があります。

データサイエンティストとは、さまざまな意思決定の局面において、データに基づいて課題を解決する職業です。AIエンジニアが、機械学習システムの設計・構築を行うのに対し、データサイエンティストは、機械学習システムを駆使してデータ分析を行い、依頼者の課題を解決していきます。

データサイエンティストになるためには、統計学、プログラミング、そして機械学習に関する知識が必要です。また技術面だけではなく、ビジネスや市場トレンドなどの幅広い知識も求められます。

AIエンジニアの需要が高い業界-仕事

1. AIの需要が高まる産業 – 製造業や医療・福祉

現在、製造業と医療・福祉の業界ではAI需要が高まっています。ここからは、それぞれの業界のAI活用事例を紹介し、どのような部分でAIが必要とされているのか解説していきます。

製造業で紹介するAI活用事例は、「需要予測」と「作業効率化」です。

製造業にAIを導入する事例として「需要予測」があります。AIを活用することで、製品に対する需要を正確に予測することができます。売上や販売個数、年齢層などの幅広いデータを用いて分析し、商品需要の予測を実現します。

製造業にAIを導入する事例として「作業効率化」があります。在庫管理や仕分け作業、梱包・ピッキングなどの誰でもできるような作業をAIによって自動化できるようになりました。これにより、全て人手で行われていた作業の効率化を実現しています。

医療・福祉で紹介するAI活用事例は、「画像診断」と「介護ロボット」です。

医療にAIを導入する事例として「画像診断」があります。理化学研究所と国立がんセンターは、AIの画像認識を早期胃がんの検出に活用しています。ディープラーニングを活用した画像認識技術を用いて、陽性的中率93.4%、陰性的中率83.6%の高精度の検出法を確立しました。

福祉にAIを導入する事例として「介護ロボット」があります。アメリカのAeolus Robotics社は、AIを搭載した自律型ヒューマン支援ロボット「アイオロス・ロボット」を開発しました。日本にも導入されているアイオロス・ロボットは、介護現場において、物体検知能力による入居者の認識や、生体信号検知機能による発作や転倒を検知した見守りなどに活用されています。

2. 需要が見込める仕事 – DXや製品開発

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、Digital Transformationの略語です。デジタル技術を用いることで、生活やビジネスが変容していくことをDXと言います。

企業内でのAIによるデータ活用の推進や業務削減などは、今後もAIエンジニアの需要が期待できる仕事の1つです。デジタル技術を活用したビジネスシステム構築の必要性は年々高まってきており、大手を中心にDX組織を立ち上げる取り組みが進んでいます。

また製品開発の仕事は、カメラやセンサーなどの認識技術や需要予測、作業効率化システムなどAI技術を用いる場面が多いため、AIエンジニアの需要が見込まれます。

AIエンジニアの現状

では、AIエンジニアの現状はどうでしょうか。AIエンジニアの現状として、以下の3つが挙げられます。

  1. AI市場の規模は拡大傾向
  2. AI人材の需要に対して供給は不足
  3. AIエンジニアは高年収

それぞれ解説します。

AI市場の規模は拡大傾向

AIは今や、ビジネスを有利に進めるための手段として一般的になりつつあります。AIを活用することで、業務を効率化し、利益を最大化することができます。

株式会社アイ・ティ・アール(ITR)の調査によると、2020年度のAI主要8市場全体の売上金額は513億3000万円、前年度比では19.9%の増加となりました。

新型コロナウイルスの影響により、在宅ワークが増えたことで、業務効率化やDXの取り組みを推進する企業でAIの活用が拡大しています。

AI人材の需要に対して供給は不足

ここでは、AIエンジニアの需要を具体的なデータで確認しましょう。

経済産業省の調査によると、日本のAI人材の需要と供給の差(需給ギャップ)は約4.4万人不足していると言われており、2030年度までには約12.4万人の不足に上ると予測されています。

AI市場の拡大に伴い、AIエンジニアの需要も今後ますます伸びていくとされています。

AIエンジニアは高年収

AIエンジニアは、他のIT関連のエンジニア職に比べても難易度が高いため、その難易度と比例して年収も高く設定されています。

求められるスキルの幅が広く、高度な知識やノウハウが求められるため、需要に対して供給が追いついていない現状があります。

では、実際にどれくらい給与が高いのか「年代別の平均年収」と「実際の求人例」を元に紹介していきます。

AIエンジニアの年代別平均年収

年齢 年収 月額給与
20~24歳 570万円 36万円
25~29歳 660万円~710万円 44万円
30~34歳 680万円~780万円 49万円
35~39歳 786万円~890万円 56万円
40~44歳 879万円~1,000万円 63万円
45~49歳 998万円~1,120万円 70万円
50~54歳 1,090万円~1,200万円 75万円
55~59歳 1,080万円~1,190万円 74万円
60~65歳 710万円~1,190万円 51万円

参照:平均年収.jp

※平均年収と国税庁の年齢別階層年収との比率で平均年収.jpが独自で算出した結果です。
※ボーナスは夏冬合わせた4か月分で算出しています。
※年俸制は対応していないため年収を12で割った数値が予測数値となります。

令和1年度(2020年)の全職種の平均年収は、436万円でした。

一方、AIエンジニアの前年代の平均年収は752万円であり、全職種の平均年収に比べて約1.7倍(316万円)も高いことが分かります。

AIエンジニアの求人例

企業名 年収
株式会社カカクコム 500万円~1,000万円
リクルート 580万円~1200万円
株式会社AIメディカルサービス 500万円~700万円
株式会社DeNA 340万円〜1500万円
グローバルロボット事業 平均750万円
株式会社ギークリー 平均700万円
株式会社エニグモ 平均年収750万円
株式会社 リクルートテクノロジーズ 平均年収900万円
ネクストエンジニアリング株式会社 平均年収700万円

参照:平均年収.jp

AIエンジニアの求人を見てみると、新卒でも年収500万円以上に設定している企業も多くあり、実力次第では年収1000万円も十分に目指すことができます。

近年AIエンジニアの需要の高まりと共に、年収は上がり続けている状況です。

AIエンジニアに将来性はある?

2013年9月にオックスフォード大学のフレイ&オズボーンが発表した論文によると、機械学習と移動ロボット工学の進歩によって、米国において10年~20年以内(2023年~2033年以内)に多くの職業がなくなる(機械に代替される)とされます。

コードを記述しなくて済む「ノーコード」や、コードの記述が少なくて済む「ローコード」の登場などが要因とされています。

また、各企業で外国人IT人材の受け入れも進んでおり、開発業務における日本人プログラマーの依存率は低下傾向にあります。

AIエンジニアがやめとけと言われる4つの理由

AIエンジニアは需要が高まっている人気の職業であるにもかかわらず『AIエンジニアはやめとけ』と言われることがあります。なぜ、そのように言われるのでしょうか。

『AIエンジニアはやめとけ』と言われている理由は以下の4つです。

  1. 業務内容が大変
  2. 頻繁に数学を使う
  3. 日々スキルアップをしなければならない
  4. デスクワークなので運動不足になりがち

それぞれ解説します。

業務内容が大変

AIエンジニアは需要の高い職業であるため、求められる技術のレベルは非常に高いです。

プログラミング言語はPythonのスキルが必須で、探索アルゴリズムや最適化アルゴリズムといった各種アルゴリズムの知見も求められます。

IT他のエンジニア職と比べても、業務内容が圧倒的に大変です。

頻繁に数学を使う

AIエンジニアを目指すのであれば、数学的知識は必要不可欠です。統計学を筆頭に、線形代数や微分積分などの知識は、AI開発において欠かせません。

正直、数学が苦手という方にとって、AIエンジニアは向いていない職業と言えます。

日々スキルアップをしなければならない

AIエンジニアになる以上、日々のスキルアップは欠かせません。

エンジニアなら分かると思いますが、ライブラリやフレームワーク、プログラミング言語のアップデートが頻繁に行われます。1年前の技術が廃れるなんてことも珍しくありません。

そのため、AIエンジニアになるのであれば、常に最新の情報をキャッチアップする必要があります。

デスクワークなので運動不足になりがち

AIエンジニアは、基本的に長時間パソコンに向かって作業します。長時間座っていると、筋肉の代謝や血行が低下し、健康に害を及ぼします。

また、パソコンを見る時間が長いため、目にもあまりよくありません。

もしAIエンジニアになった場合は、長時間のデスクワークによる病気のリスクを避けるために運動の習慣をつけることが大切です。

AIエンジニアが難しいと言われる5つの理由

AIエンジニアは、他のエンジニア職の中でもなるのが難しいと言われています。なぜ、そのように言われるのでしょうか。

『AIエンジニアが難しい』と言われている理由は以下の5つです。

  1. 論理的思考力を身につけるのが難しい
  2. 技術進化が早くて難しい
  3. 数学的な知識を身につけるのが難しい
  4. 仕事内容が難しい
  5. クライアントへの提案が難しい

それぞれ解説します。

1. 論理的思考を身につけるのが難しい

論理的思考力を身につけるのは難しく、身につくまでは非常に苦労するでしょう。論理的思考力とは「物事を筋道立てて考える力」のことです。

AIエンジニアは、最適なシステム仕様や設計を理解した上で、組み立てていく力が求められます。論理的思考力は自然と身に付くものではないため、トレーニングによって身につけていく必要があります。

2. 技術進化が早くて難しい

AIに関する技術は、アメリカを中心としたIT先進国から次々と新しい技術が生まれてきます。また、既存の技術も高度化していきます。

そのため、技術に応じて柔軟に適応していく姿勢が求められます。

3. 数学的な知識を身につけるのが難しい

AIエンジニアは、高レベルの数学的な知識を求められます。統計学を筆頭に、線形代数や微分積分などの知識は、AI開発において欠かせない知識です。

このような数学的な知識を理解しているという前提で開発は進められます。そのため、AIエンジニアを目指すのであれば、数学をしっかりと学習をしておく必要があります。

これらを専門書籍などを用いて学んでいく必要があるため、身に付けるのに苦労するでしょう。

4. 仕事内容が難しい

AIエンジニアは、さまざまなデータをAIに与え、それを処理させAIを教育することが仕事です。「機械学習」を効率的に行えるように設計する能力が求められます。

機械学習には、かなりの専門性が求められるため、仕事内容としては非常に難しいです。

5. クライアントへの提案が難しい

クライアントは、AIエンジニアのように開発経験があるわけではないため、AIの仕組みや設計を理解しているわけではありません。

「AIのこの仕組みを使って〇〇をします」というような難しい内容を、クライアントにわかりやすく提案する必要があるため、提案する際は未経験者の立場に立ってコミュニケーションを取る必要があります。

AIエンジニアになるには

AIエンジニアになるのに学歴や資格はとくに必要ありません。しかし、AI開発で必要とされるPythonなどのプログラミング言語の習得やIoTの知識など、高い専門性が求められます。

そのため、AIに専攻を置く専門学校、理系大学でデータサイエンスなどで専門知識を身につけておくことが大切です。また、新卒の場合はAI開発会社やシステム開発会社でインターンシップに参加し、実務経験を積んでおくと就活で有利になるでしょう。

文系出身者が独学でAIエンジニアを目指すのであれば相当な覚悟が必要です。

AIエンジニアに向いている人の特徴

AIは専門性が高く、技術はどんどん進歩していくため、最新情報を常にキャッチアップする必要があります。そのため、意欲的に学習できなければAIエンジニアとして働くのは困難です。

AIエンジニアは、AIを作ることや使うことに対して強い関心があり、AIについて考えることが好きな人に向いている職業であると言えます。

上記のような学習意欲やAIへの関心が薄いにも関わらず、「需要が高くて年収が高いから」という理由だけでAIエンジニアを目指した場合、挫折する可能性は高いでしょう。

AIエンジニアのキャリアパス4つ

AIエンジニアのキャリアパスが気になるという方は多いでしょう。AIエンジニアとして培ったスキルは需要が高く、他の職種にも応用することができます。

AIエンジニアのキャリアパスとして、以下の4つが挙げられます。

  1. 将来、AI・機械学習コンサルタント
  2. データサイエンティストとしてキャリアアップ
  3. AIエンジニアとしてのキャリアアップ
  4. マネジメント職

それぞれ解説します。

1. AI・機械学習コンサルタント

1つ目は、AI・機械学習コンサルタントです。

AI・機械学習コンサルタントは、AI技術の知見を活かして、クライアントの課題やニーズに応じた提案を行い、課題を解決する仕事です。AIを活用した経営戦略の策定、製品・サービスの提案などを行います。

2. データサイエンティストとしてのキャリアアップ

2つ目は、データサイエンティストとしてのキャリアアップです。

データサイエンティストとは、さまざまな意思決定の局面において、データに基づいて課題を解決するのが仕事です。機械学習システムを駆使してデータ分析を行い、依頼者の課題を解決していきます。

3. AIエンジニアとしてのキャリアアップ

3つ目は、AIエンジニアとしてのキャリアアップです。

AIエンジニアとしての技術力をさらに高め、業界のスペシャリストとして活躍することもできます。技術の先端を走ることができ、自らの手で世の中に価値を提供し続けることができます。

4.マネジメント職

4つ目は、マネジメント職です。

マネジメント職は、プロジェクトの日程やチームのスケジュール管理を行う仕事です。プロジェクトマネージャーともなれば、プロジェクトの立ち上げから完了までを一貫して管理し、タイムスケジュールに沿って確実に進めていく力が求められます。

まとめ

今回はAIエンジニアの将来性、やめとけと言われる5つの理由、AIエンジニアに向いている人の特徴について解説しました。

AIエンジニアは世界的に注目されている職業であり、需要の高い職業です。

日本の全職種の平均年収より1.5倍以上も平均年収が高く、年収1000万円以上の報酬をもらえる可能性もあるので、非常に夢のある職業であると言えます。

未経験からでもAIエンジニアになることは可能なので、興味のある方はぜひ挑戦してみてください。最後までご覧いただきありがとうございました!

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