愛知県特産のブランド地鶏「名古屋コーチン」が苦境に立たされている。長引く新型コロナウイルス禍による外食控えで飲食店での需要が減ったことに加え、原料高や円安によるえさ代の高騰は、他品種より飼育日数が長い名古屋コーチンの生産現場に深刻な影響をもたらしている。
「いつまで持つかの体力勝負になっている」。県内の直営養鶏場と契約農家計七軒で名古屋コーチンを生産し、加工、販売までを手がける「南部食鶏」(名古屋市熱田区)の杉本康明社長(46)は現状をそう表現する。
主力の飲食店向けの出荷量はコロナ禍以前の二〇一九年と比べて六〜八割減。一方で、鶏の配合飼料の価格はこの二年で上昇が続く。農林水産省の調査では今年六月時点で、ブロイラー用の飼料は一トン当たり九万七千六百四十四円と、二年前から四割近く高くなっている。
えさの主な材料はトウモロコシや大豆で主に輸入に頼るが、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で供給が減少。一方で、コロナ禍で落ち込んでいた畜産物生産が持ち直しつつあることで需要が高まり、穀物はバイオ燃料の原料としての利用も増えている。そこに記録的な円安が重なり、価格高騰の出口は見えない。
名古屋コー...
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