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砺波新工場24年秋完成 東京の半導体メーカーKE社 20日着工 ... - 北國新聞デジタル

砺波市で建設する新工場のイメージ(KOKUSAI ELECTRICホームページより)

砺波市で建設する新工場のイメージ(KOKUSAI ELECTRICホームページより)

 富山市に生産拠点を置く国内屈指の半導体製造装置メーカー、KOKUSAI ELECTRIC(KE社、東京)は20日、砺波市の砺波スマートインター柳瀬工業団地で、新工場の建設に着工する。同装置は中国への輸出規制が強化される見通しとなっているが、同社は「世界的な需要は堅調で、中長期的には拡大する」と見込む。2024年秋に完成予定で、日本が世界で優位性を持つ製造装置の拠点化が進む。

 投資額は約240億円で、約4万平方メートルの敷地に3階建て工場を建設する。KE社の国内工場は、富山市の富山事業所に次ぎ、2カ所目となる。

 同事業所の技術力で新工場を稼働させ、既存のサプライチェーン(部品の調達・供給網)や物流網も活用することで早期に増産、出荷体制を整える。

 半導体製造装置を巡っては、米国が昨年10月に対中輸出規制を強化し、製造装置で優れた技術を持つ日本とオランダに規制強化を求めていた。経済産業省は3月末、先端半導体分野の輸出規制を強化すると発表し、外為法の省令を改正する方向となっている。

 KE社は輸出規制の発表以前から新工場整備を計画していた。担当者は今後の影響について「改正案の内容を詳細に検討し、影響を精査している」と述べた。

 同社は中国、台湾、韓国、米国、欧州などに輸出し、規制強化で影響を受ける可能性があるものの、新工場の生産量を超える需要があると判断したとみられる。

 半導体市場は社会のデジタル化の進展で需要が膨らみ続ける。KE社によると、今年度は需要拡大の「踊り場」となることが見込まれるが、中長期的には伸びると予想されている。

 KE社は、半導体受託製造の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)にも製品を納める。今年2月、TSMCは事業に大きく貢献した取引先に「エクセレント・パフォーマンス・アワード」を授与しており、KE社も受賞した。

  ●高岡でも京都の会社が工場着工

 富山県内では昨年11月、半導体洗浄装置の分野で世界シェアトップのSCREENホールディングス(HD、京都市)が高岡市内で2カ所目となる工場の建設に着工した。同社もサプライチェーンの有効活用を理由に挙げている。

 KE社、SCREEN社ともに国際情勢の影響を受けながらも富山での増産体制構築を急いでおり、取引する北陸の関係企業にも好影響が波及しそうだ。

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