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マスク製造“異業種から参入” 今後は…需要激減も“ブランド力向上 ... - テレビ朝日

 新型コロナウイルスが猛威を振るった3年間、異業種からマスク製造を始めた企業たち。今、その需要は急激に落ちていますが、マスクの製造で得たノウハウや経験を生かし、本業の業績が上がる効果が出ています。

■コロナ禍が過ぎ…マスク製造で採算とるの難しい

 東京・銀座は多くの人でにぎわいを見せています。半分以上の歩行者がマスクを着けていないように見えます。

 街の人:「着けてないと非常識というのが、ここ何年かあったので。それがだんだんなくなってきて、精神的に楽ですね」「コンサートとか、にぎやかな場所にも、どんどんノーマスクで行けるようになったら良いなと思います」

 コロナ禍では、日常生活に手放せない物となっていたマスク。3年前、感染者が急増すると、深刻な“マスク不足”に見舞われました。

 2002年創業で、従業員数およそ60人の会社「ショウワ」。本業は洗浄機の製造ですが、3年前、マスクの製造を行うことを決断しました。

 株式会社ショウワ 藤村俊秀社長:「社会貢献したいというのが心の中にあって、ずっとできずに来ていた。選択肢の一つとして、マスクなら作れるというので着手したという状況です」

 国の補助金を利用し、海外製の機械を導入したほか、クリーンルームの設置など、およそ5000万円の初期費用を投じて、新たな製造ラインを設けました。ピーク時は、24時間フル稼働で生産。最も多い時には月に220万枚を製造していましたが…。

 藤村社長:「現在でいくと、稼働は週1、2くらいですね。多い時で30万枚くらいがマックス、作っても」

 コロナが落ち着き始めると、大手メーカーからの発注が激減。さらに、自治体の備蓄用マスクの入札でも、“材料費以下”で落札する企業が現れるなど、マスク製造で採算をとるのは難しい現状があるといいます。

 藤村社長:「できれば続けていきたい。夏以降、あまりにも(需要が)下がるのであれば、考えないといけない時期がくる」

 マスク不足の時には、「救世主」として多くの発注がありましたが、コロナ禍が過ぎ、直面している困難な現実。その一方で、プラスの影響もあるといいます

■技術力買われ…新規案件が舞い込む「メリットあり」

 藤村社長:「『洗浄機メーカーがマスクを作れるの?』『じゃあ、これできるんじゃない?』と声がかかる。新しいメリットはあったと思う」

 一からマスク製造を始めた技術力が買われ、全国展開する飲食チェーン店から機械の製造依頼が舞い込んだといいます。

 藤村社長:「具体的には厨房(ちゅうぼう)内の料理を無人・自動で作ったり。食器洗浄機の前段階・後段階を全部無人で対応する機械を作らせていただきました」

■マスクでブランド力向上「あの時、着手して良かった」 

 異業種からマスク製造を始めた会社は他にもあります。

 TAKUMIBA/We’ll 藤井篤彦代表:「コロナで『マスクがない』となった時に、うちがよく使うストレッチの利いた素材を使ったら、かつ裁断も縫製もできるので『マスク作れるのでは』と作った」

 広島にあるこの会社の本業は、女性向け衣料の製造ですが、ズボンを作る際に使う伸縮性のある素材でマスクを作ったところ、「肌触りが良く、顔にフィットする」と瞬く間に評判になりました。

 藤井代表:「本当にたくさんの人に、TAKUMIBAのマスクというふうに。TAKUMIBAという名前を知っていただいたことで、パンツ本業の売り上げもコロナ前の130%くらい頂けている」

 マスクをキッカケにブランド名が広く知られたことで、ファッション事業の売り上げがアップ。さらに、クラウドファンディングを活用して新商品の企画販売を先月26日から始めたところ、すでに目標の4倍近い金額が集まっています。

 藤井代表:「マスクがなかったら、会社としてとんでもない赤字が出ていた。皆で働き続けることができないんじゃないかというなかで、マスクがあったことで会社も存続できましたし。あの時、着手して良かったと思っています」

(「グッド!モーニング」2023年6月1日放送分より)

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