明治新政府の樹立直後に駐日英国公使の一行が襲撃されたいわゆる「パークス襲撃事件」で、公使を守った土佐藩士、後藤象二郎に感謝のしるしとしてイギリスのビクトリア女王から贈られたサーベルが東京都内で見つかりました。
見つかったのは土佐藩の家臣、後藤象二郎にビクトリア女王から贈られたサーベルで、豪華な装飾が施された「さや」やベルトなどの付属品とともに見つかりました。
「パークス襲撃事件」は明治新政府の樹立直後の1868年、天皇に謁見するため京都御所に向かっていた駐日英国公使、ハリー・パークスの一行が攘夷派の志士に襲われたもので、後藤らの活躍により、パークスにけがはありませんでした。
サーベルは当時、感謝のしるしとして贈られたもので、長さはおよそ96センチメートル、「つか」には象牙でライオンの頭の彫刻が施され、刀身には英語で襲撃事件が起きた日付とともに「後藤象二郎に贈る」と彫り込まれています。
また、パークスからの書簡も添えられていて「襲撃事件であなたがみせた立派な勇気ある行動、高い判断力をたたえたい」などと記されています。
サーベルは長く行方がわからなくなっていましたが、古美術品などの収蔵施設「静嘉堂文庫」の書庫から見つかったということです。
この収蔵施設を設立した三菱の第2代社長、岩崎彌之助の妻は後藤の長女だったことから伝わったものとみられています。
見つかったサーベルは東京・丸の内の静嘉堂文庫美術館で、6月に公開される予定です。
静嘉堂文庫の河野元昭文庫長はサーベルの発見について「こんなに貴重な物が残されていたとは聞いたことがなかったので、本当に感動、感嘆し、深く心が動かされた。サーベルは歴史の資料というだけでなく大変美しいフォルムやさやの部分の模様など、美術品でもある。日英の友好の象徴でもあるので、日本やイギリスだけではなく、世界各国の多くの人に見てほしい」と話していました。
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