コロナ禍で一時失速したものの、円安の追い風などもあり、再び勢いを増しているインバウンド需要。日本経済の起爆剤としても期待されている一方で、海外観光客は大都市圏に集中しており、オーバーツーリズムの問題なども深刻化しつつある。
大都市圏に集中する海外観光客を地方に呼び込み、かつ、観光客過多のオーバーツリーズムを避け、経済的にも地域に寄与するにはどうすればよいか?そのヒントとなるのが「ラグジュアリー観光」だと、世界の富裕層観光地に自ら足を運んだ経験のある作家・山口由美さんが『世界の富裕層は旅に何を求めているか? 「体験」が拓く羅kグジュアリー観光』(4月17日発売・光文社新書)で指摘している。安全や快適さだけではない、旅に大金を投じる世界の富裕層が求めている「本物の体験」を描き出す本書より、ラグジュアリー観光による地方創生の可能性を紹介する。
※本記事は山口由美著『世界の富裕層は旅に何を求めているか? 「体験」が拓く羅kグジュアリー観光』から抜粋・編集したものです。
自由な移動を阻む、空と海の法的規制
日本で「遠い」「不便」をポジティブに転化できない理由として、空と海の法的規制がある。
まずはヘリコプターの自由な運航を妨げている航空法の第79条である。
ヘリはラグジュアリートラベラーの移動手段として世界的に普及している。ヨーロッパなどでは、不便な立地にあるラグジュアリーホテルやガストロノミーレストランでは、住所とあわせてヘリ離着陸のための情報が記載されているところが少なくない。
だが、日本ではヘリポートとして許可を受けたところ以外では離着陸できない。
その理由となっているのが航空法の第79条なのだ。航空機(国土交通省令で定める航空機を除く)は、陸上にあっては空港以外の場所において、離陸し、又は着陸してはならない。国土交通省大臣の許可を受けた場合はこの限りでないとされ、括弧内の例外として、航空法施行規則第172条には「法第七十九条の規定により、国土交通省の定める航空機は滑空機をいう」と定めてある。
滑空機とはグライダーのことである。
なぜ一般的ではないグライダーに例外が認められ、ヘリに適用されないのか。
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