昨日の前編では、神奈川県横浜市で空き部屋などをロケ地として貸し出し、撮影使用料として年間1900万円超の売り上げを生み出す谷本オーナーの仕事術について紹介した。
後編では、ロケ地としてみた谷本オーナーの所有物件の魅力について紹介したい。
坂道のある風景がロケ地として人気、その理由。
まとまったエリアに300戸を自主管理する谷本オーナーの物件なら、移動時間をかけずとも色々な設定の撮影が可能だ。
ロケに使われるのは室内だけではない。
廊下、階段、ゴミ置き場、駐輪場や駐車場、遊具のある庭など様々な撮影需要があるという。
なかでも制作スタッフが好む画があるという。
1)坂道
「映像撮影の人たちには坂道のある景色が人気です。短い尺(時間)で登場人物が映像に入ってきたり、消えたりできますからね」
筆者はこれまで映像作品内で意識していなかったが、刑事の聞き込み、下校中の子どもたちが分かれるシーン、住人同士のゴミ出しシーンなど、坂道を背景にした人の交流シーンは多いように思う。
横浜市内でも勾配のあるエリアに物件を持つ谷本オーナーは、撮影スタッフに対しバリエーションに富んだ坂道の画を提供が可能である。
2)角部屋からの抜け感のある空
角部屋から空を映すシーンは「抜け感のある」景色として人気だという。
周辺に見える植物の緑色もアクセントに。
部屋番号の数字タイルは、谷本オーナーがチュニジア旅行時に購入したもの。職人に依頼し貼り付けてもらった。この建物の全部屋で使用している。
角部屋で、登場人物が部屋へ出入りするシーンの撮影も行われる。「人が映ったほうが分かりやすいよね」と谷本オーナー自ら再現してくださった。
道路使用許可の要らない景色も人気
3)同じ敷地内に複数のマンションがあり、道路のある風景
正面のマンションも、写真撮影をした向かい側のマンションも、道路も谷本オーナーの物件だ。
道路使用許可がなくとも、私道で車がマンションに入ってくるシーンが撮影できるので、撮影スタッフに喜ばれている。
4)同じ敷地内に、ブランコ、大きな木&ウッドデッキ、駐輪場のある風景
住人同士の交流場面で使用される。
マンション内にはブランコ、大きな木を囲むウッドデッキがあり、一つのロケ地で場面展開しやすい。
撮影に使いやすいだろうと谷本オーナーが考え、職人に新設してもらったウッドデッキ。
「当初予定していた撮影シーンにはなかったけど、ウッドデッキのシーンを追加しようかなど、現場入りした監督のイメージが膨らむようです」と谷本オーナー。
敷地内の駐輪場。刑事らが住人に聞き込みをするシーンなどに使われる。ブランコやウッドデッキのある同じ庭に駐輪場も位置する。
5)縦格子のらせん階段と廊下
らせん階段のある賃貸物件はそうは多くはないはずだ。
人物の横と上下の動きをカメラが追えるので、刑事ドラマなどで犯人を追い詰めるシーンなどに使われる。
撮影映えするよう、らせん階段の手すりは黄色で塗り、遠目からでも目立つよう工夫を施した。
坂道あり、角部屋から抜け感のある空の撮影可、らせん階段がアクセントになる、と撮影スタッフに一番人気の物件だという。
6)屋上からの眺望
5階建てのマンション屋上からの景色。周囲をさえぎるものがないため、サンライズからサンセット、夜景など撮影に使用される。日ごろから外階段から屋上へ続く格子扉には施錠をかけ、谷本オーナーが厳重に安全管理をしている。
戸建てのあるエリア、緑のあるエリア、大型のマンションが立ち並ぶエリアなど、ストーリー展開に合った風景の撮影できる。撮影スタッフは安全管理に細心の注意を払いロケを行っている。
7)鑑識の登場シーンなどに使われる駐車場
刑事ドラマなどで鑑識の登場シーンなどで使われる。なだらかな坂道上の十字路角に位置。白い建物が谷本オーナーの所有物件で写真の道路は公道。道路幅員が狭すぎず、広すぎず、抜け感のある空とのセットでフレームに収まる点が人気のようだ。
後編では現場の雰囲気を楽しんでもらおうと考え、写真を中心に紹介してきた。
谷本オーナーの強みは300戸を自主管理し、撮影スタッフに対しバラエティに富んだロケ地の提供ができることにある。
加えて、東京の渋谷駅付近での集合が多い撮影スタッフが、早朝に、首都高を使って30分で到着できるという立地もオファーが絶えない理由だ。
誰もが真似のできる商売ではないが、谷本オーナーの仕事術は多くの不動産投資家にとっても刺激になるはずだ。
執筆:
(すどうみき)Bagikan Berita Ini
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