各州によって微妙に違うものの、その命令では、基本的にはエッセンシャルビジネス(継続不可避なビジネス)とそうでないビジネスに分けられている。前者には医療関係機関やドラッグストア、スーパー、銀行、コンビニなどが含まれており、後者にはその他のほとんどの事務系の職場が入り、当然スポーツジムや映画館、コンサートの類の「密モノ」は全部アウトだ。レストランはテイクアウトのみで、顧客を座らせて営業することはできない。
カリフォルニア州やニューヨーク州のように感染者数が多いところは罰金刑や逮捕も行われており、この際、本音も建前もなく、この問題に向き合っていることがわかる。
パトカーが街を巡回して警告
筆者の住むネバダ州の場合は、カリフォルニア州の直後にまず罰則のない外出禁止命令が出されたが、4月になって州知事があらためて刑事罰則付きの禁止命令を発布すると、初日で数10件の警告書が出された。
パトカーが州内の街を巡回しており、エッセンシャルでないビジネスが開業していたりすると、警告を出す。アメリカ同時多発テロのときでもけっして灯を落とさなかった不夜城のラスベガスも、とうとう完全休業に入り、メインストリートであるザ・ストリップは車両や歩行者の通行もなく、やはり警備の警官が立っているだけだ。
観光業は壊滅的な状況で、全米一の15万室の客室数を誇るカジノホテル街が閉まるということは、ラスベガスのすべての経済が停滞するということになる。小売業の売上が伸びていると、「もはやこの街はカジノだけではない」と言ってきたラスベガスだが、カジノが閉まれば外から人は来ず、身内だけの消費だけでは、実はたいしたことはないとつきつけられている。
特に、この街の日本人コミュニティは、観光業と日本食レストランで成り立っているので、状況の厳しさは言うまでもない。
とはいえ、戒厳令ではないので、住民は散歩で外に出ることは許されている。国立公園のように人が集中する公園は閉鎖されているが、他人との距離を十分に取れる、普通のコミュニティの公園は開いており、人々は息苦しさから解放されている。
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April 26, 2020 at 06:30AM
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