コロナ、半導体不足 鈍る新車生産
新型コロナの影響で新車の納期が長引くなか、中古車の需要が高まっている。品薄感は強く、石川県内でも在庫確保に苦慮する販売店が目立っている。半導体不足から新車生産の回復は鈍いが、経済制裁を受けたロシア向けの中古車輸出の減少などで需給が緩和するとの見方も出ている。 (高本容平、瀬戸勝之)
「春先の在庫は例年、八十台はあるが、今年は六十台でのスタート。こんな玉不足は初めてだ」。トヨタ自動車の認定中古車を扱う「ネッツトヨタ石川 U−Carシャンツェ鞍月」(金沢市)の松田孝之センター長は戸惑いを隠さない。
昨年九月ごろから、新車の納期遅れから中古車にシフトする顧客が増加し始めた。ただオークション業者からの仕入れ値高騰で調達が難しく、新車不足もあって顧客からの下取りも思うように進まないという。
ハイブリッド車(HV)をはじめ足元の販売は好調としつつ、松田センター長は「販売価格が前年より一割ほど高いため、様子を見るお客さまも出てきた」と懸念する。
石川ダイハツ販売(同市)の担当者も「中古車の引き合いが増えており、在庫の確保に苦慮している」とし「顧客には新車の納期遅れを見越して、早めの購入を検討するよう勧めている」と話す。
一方、ロシア向け中古車輸出の減少などもあって、需給が緩む可能性もある。金沢市内の中古車店は「車種や年式にもよるが、在庫は十分に確保できている。一時期より仕入れ価格も落ち着いてきているのでは」と明かす。
中古車競売大手のユー・エス・エス(愛知県東海市)によると、中古車の平均落札価格は高止まりしており、二月には百万六千円と過去最高を記録。ただ三月は九十一万一千円に下がった。担当者は「例年、三月は価格が下がる傾向にあり、前年同月比では二割高だ。現段階で四月以降の動向については見通せない」と話した。
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