世界最大の独立系石油商社 ビトル・グループのラッセル・ハーディー最高経営責任者(CEO)は原油相場について、供給拡大が進まない中、中国の燃料需要が回復しつつあるため、下落する可能性は低いとの見方を示した。
同CEOは21日、カタール経済フォーラムで、「余剰生産能力がなくなりつつあり、それが価格に反映され始めていることを市場はやや懸念している」と述べた。
上海や北京など中国の都市では輸送や燃料の需要を大きく妨げていた新型コロナウイルス対策の厳格な規制が解除されつつある。中国の原油消費は2022年末までに日量100万バレル増加すると、ビトルは見込んでいる。
「ロックダウン措置次第だが、需要は年後半を通じて着実に回復すると想定している」と、ハーディー氏は会議に合わせて行ったインタビューで発言。「中国ではジェット燃料需要がかなり低迷している。人々が航空機を利用していないためだ。それが注目すべき事柄の一つだ」と話した。

ビトル・グループのラッセル・ハーディーCEO、カタール経済フォーラムで発言
出所:ブルームバーグ
追加の原油供給を確保することは厳しいかもしれないと、ハーディー氏は指摘。生産能力が日量1100万-1200万バレルあるサウジアラビアは市場への供給をさらに日量100万バレル増やすことは可能だとしたほか、アラブ首長国連邦(UAE)も生産を同410万-420万バレル引き上げることはできると続けた。
原題:
Vitol Sees Oil Supply Stretched as China Demand Climbs Back (1)(抜粋)
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