新型コロナウイルスの感染拡大で低迷していたフジドリームエアラインズ(FDA、静岡市)の搭乗率が大型連休で復調した一方、書き入れ時の夏休みを前にして再び感染拡大が危惧されている。あす23日で就航13年の節目を迎える同社は、長期的な視点でのコロナ禍への対応を模索し、チャーター便ビジネスなど航空需要の掘り起こしを進める方針だ。

-搭乗率が復調している。
「大型連休中の静岡空港発着便の搭乗率は70・2%。コロナ前の2019年の実績は下回ったが、前年比20ポイント以上上昇した。路線維持のため、多少無理してでも積極的に飛ばし続けたことが奏功した。新幹線と同じで路線が生きていないと安心して乗ってもらえない。お金がかかるので大変だが、定期路線にとってとても重要なことだ」
-夏休み期間中への期待は。
「7、8月は航空会社にとって書き入れ時で勝負どころ。完全に予約状況が復調したとは言えないが、昨年よりも復活している。このままいけば、それなりの搭乗率で乗り切れるのではないかという期待はある。コロナ禍への政府の対応を注視している」
-再び感染拡大が懸念されている。
「路線維持は航空会社にとって使命であるのと同時に、経営を考えれば、一つ一つの路線について考えながら飛ばすことを繰り返していくことも重要だ。お客さまが多い路線に集約することも臨機応変に対応したい。夏休みの予約率は復調しているので、政府の旅行支援策は秋以降にするなど息の長い取り組みを期待する」
-チャーター便など新規ビジネス展開は。
「定期路線が本格復調しない中、昨年、伊豆大島のチャーター便就航や北海道からの海産物空輸実験『空飛ぶフードプロジェクト』を展開した。団体から少人数に旅のスタイルが変わった。われわれが旅のアレンジャーになり、旅行会社に対して航空需要を喚起していく必要がある。航空貨物も世界的には好調。国内路線といえども、検討に値する」
すずき・よへい 1967年鈴与入社、日本郵船に出向。2008年にFDAを設立し、社長、会長を歴任。20年6月から現職。80歳。
Bagikan Berita Ini
0 Response to "搭乗率に復調の兆し チャーター便で需要喚起 鈴木与平・フジドリームエアラインズ 代表取締役【聞きたい】|あなたの静岡新聞 - あなたの静岡新聞"
Post a Comment