ハワイ、グアム線の運航再開相次ぐ 夏休み需要取り込みへ - 毎日新聞 - 毎日新聞

運航再開されたハワイ・コナ行きの便を見送る日本航空のスタッフたち＝千葉県成田市の成田空港で2022年8月2日午後10時0分、中村宰和撮影

　成田空港からハワイやグアムへ向かう定期便の運航再開が相次いでいる。日本航空は2日にコナ線（ハワイ島）を2年5カ月ぶりに飛ばし、4日にはグアム線も再開。全日本空輸は7月1日から、機体にウミガメを描いたエアバスA380（通称・フライングホヌ）を2年4カ月ぶりにハワイ・ホノルル線（オアフ島）に再就航させている。新型コロナウイルスの影響で低迷していた客足に回復の兆しが見られる中、夏休みシーズンの需要の取り込みを図る。

　2日夜、日航のコナ行きの便には166人が搭乗し、座席の8割以上が埋まった。東京都江東区の主婦、岡田洋子さん（38）は「飛行機で家族旅行に行くのは久しぶり。10歳と5歳の息子がきれいな海で遊ぶのを楽しみにしている」と笑顔。2人の子どもたちは搭乗前にパイロットと一緒に記念撮影していた。白井市の派遣社員の女性（19）も「ハワイは5年ぶり。マウナケア（火山）や星空を見たい」と話した。

ハワイへの出発前にパイロットと記念撮影する利用客の子どもたち＝千葉県成田市の成田空港で2022年8月2日午後8時59分、中村宰和撮影

　日航のハワイ・ホノルル線の予約も好調で、8月は1日1往復の定期便に加え、臨時便を飛ばす。大八木淳子・成田空港支店長は「入国制限が緩和され、旅客の意識が『リゾート地に行きたい』という方向に変化してきた。日本人にとって古くからなじみのある路線で、リラックスできる旅行先として選ばれている」と説明する。

　コナ線は9月末まで週3往復し、グアム線は週2往復する。日航は成田発着以外にも、8月から羽田―ホノルル線を1日2往復に増便し、関西と中部発着のホノルル線の定期便も再開した。

　一方、全日空が週2往復している成田―ホノルル線も好調で、日本人のほか、アジアから成田で乗り継いでホノルルへ向かう旅客の利用もあるという。

　お盆期間（6～16日）の国内空港発着便の予約状況は、日航のハワイ・グアム方面が前年の12・3倍の1万5357人、全日空のハワイ方面が同7・9倍の6146人だった。感染拡大前の2019年と比べると、日航は約4割、全日空は3割弱の水準にとどまっている。【中村宰和】

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