[チューリヒ 29日 ロイター] - 30日からスイス・ジュネーブで開かれる高級腕時計の国際イベント「ジュネーブ・ウオッチ・デイズ」に参加する腕時計メーカー幹部らはロイターに対し、地政学的緊張や景気後退懸念が販売需要に影響している様子は今のところ見られないと語った。
スイスの腕時計販売は2020年にコロナ禍で落ち込んだが、その後は力強く回復。今年1─7月の輸出額は前年同期比で11.4%増加している。
フランス高級ブランド、LVMHグループのイタリア宝飾品・腕時計ブランド、ブルガリのジャンクリストフ・ババン最高経営責任者(CEO)は「今のところ人々の消費心理は前向きだ。これがいつまで続くかは分からないが」と述べた。
スイスの腕時計ブランド、H.モーザーのエドゥアルド・メイランCEOはこれまでの2年間を振り返り、コロナ禍やインフレやロシアのウクライナ侵攻など懸念材料はたくさんあったものの、「現状の腕時計の輸出は過去最高に近い」と話した。今年に入ってから売り上げは25%以上伸びており、腕時計のケースやバンドに一定の供給不足が生じているとも指摘。ただ、「この状況が続く限りわれわれは流れに乗っていかねばならないが、われわれは減速にも備える必要がある」とも語った。
新品高級腕時計の販売業者ウオッチボックスのダニー・ゴブバーグ共同創業者兼会長によると、新品腕時計の市場は好調が続いており、多くのモデルが入荷待ちになっている。一方で同氏は中古腕時計市場については、小売価格が下落しているようだと指摘し、値札と実際に取引が多く成立する価格帯の差が縮まる現象が起きていると話した。
ジュネーブ・ウオッチ・デイズは2020年に始まったイベントで、今年は約40のブランドが参加の予定。同じジュネーブで春の開催が恒例になっている招待客限定型の国際高級時計展示会に比べ、会場が街のあちこちのホテルやブティックに設けられる気軽な形式になっている。
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