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世界債券の最悪期近く終了し23年は需給改善へ - 東洋経済オンライン

世界債券市場は2023年に約1兆ドル(約139兆円)規模の需給改善で利回りが低下すると見込まれ、最悪期が終わるかもしれないと、JPモルガン・チェースが指摘した。

ニコラオス・パニギリツオグル氏らストラテジストが24日の調査リポートで示した推計によると、需給改善の主な要因は1兆6000億ドルの供給減少で、7000億ドル前後と予想される需要悪化を上回るペースで供給が減るとみられる。一方、需要減少幅は昨年の5兆9000億ドルに比べると極めて小さい見込み。

各国の利上げで利回りやボラティリティーが上昇する中、世界債券に関するブルームバーグ・グローバル・アグリゲート指数は今年16%下落。少なくとも1990年以来初めて2年連続のマイナスとなる方向だ。ただ同指数は11月に5%余り上昇した。高利回りの妙味や米金融当局の引き締めペース減速の見通しが背景にある。

ストラテジストらはリポートで「前例のない今年の悪化を経て、債券の需給バランスは改善に向かうと見込まれる」と指摘。「アナリストらが23年見通しに注目する際、成長減速とインフレ鈍化が債券利回り低下に寄与するとの一致した見方が台頭しつつある」とした。

現在3.52%のブルームバーグ・グローバル・アグリゲート指数利回りは、来年の正味での需要増加で約40ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)押し下げられる可能性が高いという。

原題:JPMorgan Sees $1 Trillion Demand Boost for Global Bonds in 2023(抜粋)

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著者:Garfield Reynolds

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