PART2 借換えによる支援
新借換保証制度を活用してゼロゼロ融資の一本化を提案
中小企業庁によると、信用保証協会が保証している民間金融機関のゼロゼロ融資の本格的な返済開始時期は、23年7月から24年4月の間に集中すると想定されている。元金返済開始件数は23年7月と24年4月に、それぞれ約5万2000件に上る予測だ(図表1)。
中小企業はコロナ禍の長期化に加え、円安や物価高の影響で、依然として厳しい経営環境が続き、借換えの大きな需要があると予想される。
そこで、ゼロゼロ融資の返済負担軽減を図るために新しい借換保証制度(以下、新借換保証制度)が創設されることになった。現段階で公表されている新借換保証制度の概要は、次のとおりである。
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保証限度額はゼロゼロ融資の限度額6000万円を上回る1億円
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100%保証の融資は、100%保証での借換えが可能
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保証料は融資額の0・2%等の予定
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保証期間は10年以内で、元本返済が猶予される据置期間は5年以内
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借換えは金融機関による伴走支援と、経営指標の向上目標を設定した経営行動計画書の作成が必要
保証限度額が1億円となったのは、他の保証付融資からの借換えに加え、新たな資金需要にも対応するためである。また他行庫が行ったゼロゼロ融資も自行庫の融資と一本化することができ、さらに100%保証の融資は借換え後も100%保証を維持できるため、新借換保証制度の活用は金融機関としてはリスクがない。
借換えによりゼロゼロ融資にはなかった保証料が新たに発生するが、保証料はセーフティネット保証4号の取得者なら0・2%と低水準に抑えられる。また売上高だけでなく、利益率が一定程度減少した事業者も対象に含まれる予定である。
返済開始の先送りや返済額軽減が見込める
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