売り上げ低迷を受け、販売エリアを縮小した明治のスナック菓子「カール」が、販促の一環としてお土産利用をアピールしている。
同社がカールを発売したのは1968年。同社の公式Webサイトによると、当時スナック菓子という概念がなかった日本に初めて登場した商品だという。「お菓子=甘い」にとらわれず、1年中食べられるお菓子として開発を進めた。試作を重ねた結果、子ども向けおやつの「チーズがけ」、大人向けでおつまみにもある「チキンスープ」を発売した。82年には、有名な「カールおじさん」がCMでもパッケージでも主役となった(出所:明治「カールの歴史」)。
かつて絶大なブランド力を誇ったカールだが、売り上げが徐々に低迷していった。190億円を超えていた時期もあったが、60億円程度に落ち込んでいたという。明治は「市場環境や顧客ニーズの変化に伴う競争優位性の低下、長期的な販売規模の低迷による収益性の悪化」が原因だとしている。
同社は2014年ごろから、ブランド存続の可能性を模索。さまざまな可能性を検討した結果、地域・品目を縮小したうえで販売を継続することにした。
こうして、17年8月には「カールカレーあじ」「大人の贅沢カール 濃厚炙りチーズ味」「大人の贅沢カール 熟旨炙りカレー味」「小つぶカールチーズあじ」「小つぶカールうすあじ」の販売を終了した。一方、「カールチーズあじ」「カールうすあじ」を全国発売から関西地域以西(滋賀県・京都府・奈良県・和歌山県以西)での販売に切り替えた。
西日本限定になったのは、「生産効率と生産拠点からの物流を総合的に考えた結果によるもの」としている。現在販売されているカールのパッケージには、「製造所」としてグループ企業「四国明治」の名前があり、愛媛県松山市の住所が記されている。かつては全国にある5つの工場で生産していたが、現在は松山のみとなっている。
現在販売しているカールは2種類ある。チーズ味は、6種類のチーズを絶妙にブレンドするだけでなく、生地にもチーズを練りこむことでコク深い味わいに仕立てている。もう一方のうすあじは、和風だしのうまみをひきたてて、奥行きのある風味豊かな味わいに仕上げている。
現在の商品パッケージ裏面では、カールがノンフライであることや、詳しい製造工程を解説している。
関連記事
Bagikan Berita Ini
0 Response to "販売エリア縮小した「カール」はどうなっている? 西日本で明治が ... - ITmedia ビジネスオンライン"
Post a Comment