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カナダ中銀0.25%利上げ、2会合連続 高インフレ受けタカ派姿勢 - ロイター (Reuters Japan)

[オタワ 12日 ロイター] - カナダ銀行(BOC、中央銀行)は12日、政策金利である翌日物金利の誘導目標を予想通り0.25%ポイント引き上げ、22年ぶりの高水準となる5.0%とした。利上げは2会合連続。

カナダ銀行(中銀)は、政策金利である翌日物金利の誘導目標を予想通り0.25%ポイント引き上げ、22年ぶりの高水準となる5.0%とした。2017年、オタワで撮影(2023年 ロイター/Chris Wattie)

中銀は声明文から「政策金利は十分に制約的ではない」との文言を取り下げたが、今年の成長率見通しを上方修正したほか、インフレ率の目標達成見込み時期を6カ月遅らせ2025年半ばとした。

マックレム総裁は、インフレ率を中銀が目標とする2%に引き下げるために一段の利上げを実施する用意があると表明。「新たな情報で一段の措置が必要だと示唆されれば、政策金利をさらに引き上げる用意がある。中銀は入手可能な情報に基づき、その都度決定を下していく」と述べた。

スコシアバンクの資本市場経済担当バイスプレジデント、デレク・ホルト氏は、中銀メンバーは「まだ追加引き締めに前向きのようだ」と述べた。

カナダの短期金融市場では、9月の次回会合で追加利上げが決定される確率が約40%に上昇した。

利上げを受け、カナダドルは対米ドルで0.6%上昇し1.3157カナダドルとなった。

中銀は声明で、コア消費者物価指数(CPI)の3カ月移動平均が「3.5─4.0%の範囲で数カ月間推移し、需要超過が続いていることから、CPIが目標の2%を大幅に上回って推移する懸念が高まっている」とした。

TDセキュリティーズのカナダ担当チーフストラテジスト、アンドリュー・ケルビン氏「今日のトーンは9月にも利上げの可能性があることを示唆している」と語った。

中銀は第2・四半期の成長率見通し(年率)を4月の1.0%から1.5%に上方修正。第3・四半期も1.5%成長を見込んだ。23年の成長率見通しも1.8%と4月時の1.4%から引き上げた。

成長を牽引しているのは、予想を上回る労働市場の逼迫、サービスに対する繰越需要の高まり、住宅価格の上昇見通し、州と連邦政府による財政措置とした。

同日発表した四半期ごとの金融政策報告書で「需給のリバランスは当初想定よりも3四半期後ずれし24年初に起こる」と見込んだ。

また、予想外に根強い需要、予想を上回る住宅価格、食品とエネルギーを除く財価格の下落が予想以上に緩やかなことがインフレを煽っていると指摘。「インフレ率は25年半ばに2%に戻ると予想されるが、インフレ率の目標に向う動きが緩やかなことから、その時期は不透明だ」とした。

政策金利が5.0%に設定されたのは2001年3─4月以来。

ロイターが調査したエコノミスト24人のうち20人が今回の会合で0.25%の利上げが決定されると予想。金融市場では70%以上の確率で利上げが決定されると事前に見込まれていた。

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