[カルガリー(加アルバータ州) 18日 ロイター] - サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコ(2222.SE)および米石油大手エクソンモービル(XOM.N)の最高経営責任者(CEO)は18日、化石燃料需要が2030年にピークに達するという国際エネルギー機関(IEA)の予測に反論した上で、エネルギー転換には伝統的なエネルギーである石油・ガスへの継続的な投資が必要と述べた。
IEAのビロル事務局長は12日の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)への寄稿で、IEAの新しい予測を基に「この絶え間ないように見える成長の時代はこの10年で終わりを告げ、世界のエネルギー部門、気候変動との闘いに重大な影響をもたらすだろう」と指摘した。
カナダで開催されている世界石油会議で、サウジアラムコのアミン・ナセルCEOは、石油需要がピークに達するとの話はこれまで何度も出てきたとし、「このような考えは市場、競争経済、技術という実績のある組み合わせではなく、ほとんどが政策によって推進されているため、精査の下で凋落しつつある」と指摘。30年までに石油需要が日量1億1000万バレル程度まで伸びると見込んだ。
また、現在のエネルギー転換のシナリオは「非現実的」な仮定とシナリオに基づいており、世界のエネルギー安全保障と、よりクリーンなエネルギー源への安価な転換を確保するためには石油とガスへの投資を継続することが重要と主張。「投資が必要だ。そうでなければ、中長期的には再び危機が訪れ、現在利用可能な石炭など他の安価な製品の使用が増加し、後戻りすることになる」とした。
一方、エクソンのダレン・ウッズCEOは同会議で、石油とガスは非常に広範囲にわたって利用可能であるため、現在のエネルギーシステムに取って代わることは難しく、移行には時間がかかると想定。簡単に切り替えられるとの「希望的観測」があるようだが、「需要がどこまで伸びようと、ある程度の投資産業が維持されなければ、供給不足に陥り、価格上昇につながる」とした。
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