AOKIは10月14日、新戦略の柱として「パジャマスーツ」の訴求を進め、今後3年をめどに年間売上高100億円を目指すと発表した。
パジャマスーツは、コロナ禍でリモートワークが浸透する中、テレワークやちょっとした外出時などに着用できる商品として2020年11月から展開している商品。ネーミングは、発売当初「パジャマ以上・おしゃれ着未満」というコンセプトを見たお客が「パジャマスーツをください」と尋ねたことがきっかけだったという。
同社がパジャマスーツを購入したお客にアンケートを実施したところ、約8割が「オフィスやテレワークで着用する」と答えた一方で、同じく約8割が「おでかけ着や近場の外出着として利用する」と回答。同社が想定した以上に幅広いシーンで着用していることが判明したという。
そこで今季は、ラインアップを前年の約10倍に拡大。テレワークだけでなく、旅行や外出時、カフェ、ゴルフなど、シーンレスで着用できる「ニューノーマル時代の新しいウェア」としての提案を強化するとしている。
代表的なマーケティング施策としては、パジャマスーツ初となるテレビCMを展開する。また、テレビCMやチラシなどのマス広告を通じた幅広い年代への訴求の他、若年層に向けてSNSや動画広告の強化を図る。
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世界を視野に入れた戦略を
さらに、サッカーベルギー1部リーグ「STVV(シント=トロイデンVV)」のオフィシャルスーツとしてパジャマスーツを提供する。日本国内だけでなく、世界も視野に入れた戦略を打ち立て、カジュアル領域で売上高100億円を目指す。
AOKIホールディングス(HD)の青木彰宏社長は、「全国の店舗でお客さまのニーズをヒアリングし、商品やサービスを変化・進化させる。その象徴的な商品として『パジャマスーツ』を多くの人に愛される新しい時代のスーツとなるよう力を入れる」と説明。
その上で「『郊外型専門店のAOKI』から『いい仕事、いい生活』をサポートする『ライフ&ワークスタイルのAOKI』として独自の業態を確立させる」と今後の方針を示した。
AOKIHDが8月に発表した2022年3月第1四半期(21年4〜6月)決算は、売上高329億円(前年同期比25.6%増)、営業損益14億円の赤字(前年同期は75億円の赤字)、純損益17億円の赤字(同64億円の赤字)だった。
このうちファッション事業では、新たな製品群として「パジャマスーツ」や「アクティブワークスーツ」、コロナ禍の必需品となった「抗ウイルス・洗えるマスク」や「洗えるスーツ」などの提案を強化。また、商品と連動した販促、売り場、接客の強化を本格的にスタートさせた結果、売上高は173億円(前年同期比4.6%増)、営業損益は11億円の赤字(前年同期は29億44百万円の赤字)と、赤字幅は縮小した。
発売後、世界20か国以上で報道され話題となったパジャマスーツ。コロナ禍で紳士服業界が苦境に立つ中、起死回生の一手となるだろうか。
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