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10月の米国向け海上コンテナは前年同月比11.8%減、日本発は母船積み地ベースで9.3%、荷受地ベースで15.8%増加(中国、日本、米国) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース - ジェトロ(日本貿易振興機構)

米国調査会社デカルト・データマインが発表した、米国向け海上コンテナの輸送量に係る2022年10月分のデータによると(注1)、10月の米国向け海上コンテナは前年同月比11.8%減の221万3,698TEU(20フィートコンテナ換算)で、アジア上位10カ国・地域からの海上コンテナは18.0%減の149万3,124TEUとなった(添付資料表1参照)。9月と比べても、米国向け海上コンテナ全体で0.4%減少、アジア上位10カ国・地域からの海上コンテナで3.4%減少した(2022年10月13日記事参照)。

アジアの国・地域別で、米国向け海上コンテナの輸送量をみると、上位から中国、韓国、ベトナム、台湾、シンガポール、インドの順となり、前年同月からインドとシンガポールの順位が入れ替わった。中国を出港地(注2)とする海上コンテナは、前年同月比27.3%減の84万2,305TEUで、米国向け全体に占める割合は38.0%(前年同月差:8.1ポイント減)となった。アジア上位10カ国が米国向け全体に占める割合は、5.0ポイント減の67.4%だった。他方、ベトナム発の海上コンテナは49.5%増加(14万7,336TEU)し、米国向け全体に占める割合は6.7%(2.7ポイント増)となった。日本(9.3%増、2万9,425TEU)や韓国(2.7%増、16万3,942TEU)も増加している。香港(57.6%減、2万3,689TEU)、台湾(19.9%減、8万2,235TEU)、インド(17.9%減、5万8,892TEU)は大きく減少した。

中国と日本発の海上コンテナの内訳を荷受け地ベースで確認すると、中国発は全体で前年同月比29.2%減の81万7,125TEUだった。HS上位2桁をみると(添付資料表2参照)、上位10品目はいずれも、前年同月より2桁の割合で減少している。輸送量最大の家具、寝具(HS94類)が31.9%減(寄与度:マイナス5.1ポイント)の12万5,923TEU、2番目に輸送量の多い玩具、遊戯用具(HS95類)が46.8%減の8万4,336TEU(マイナス6.4ポイント)だった。減少割合が最も大きかった品目は衣類および衣類付属品(HS61類)で、48.6%減の2万2,759TEUとなっている。

他方、日本発は、全体で前年同月比15.8%増の5万589TEUだった。日本は、母船積み地ベースでみると前年同月比9.3%増だったが、荷受け地ベースでみると輸送量はさらに増えている。HS上位2桁をみると、最上位4品目にあたる一般機械(HS84類、1万2,647TEU)、自動車・同部品(HS87類、1万976TEU)、ゴム(HS40類、5,799TEU)、プラスチック(HS39類、4,521TEU)において、それぞれ23.5%(寄与度:5.5ポイント)、13.8%(3.0ポイント)、18.6%(2.1ポイント)、18.2%(1.6ポイント)と2桁の増加率を示し、全体を押し上げる要因となった。

(注1)データは随時更新される。本記事は、11月11日にダウンロードしたデータに基づく。

(注2)母船積み地ベースであることを意味する。

(片岡一生)

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