[シンガポール 14日 ロイター] - 中国の道路・航空交通量が新型コロナウイルス対策の緩和を受けて急回復し、約2カ月ぶりに増加したことが政府や調査会社などのデータで明らかになった。燃料需要の見通しが改善し原油価格を下支えするとみられる。
モルガン・スタンレーのアナリストは14日付のリポートで、経済再開のペースが速くなっていることから、移動能力は2023年3月末までに22年6─7月の水準に達し、正常化するとの見通しを示した。これまでは23年5─6月を予想していた。
バンク・オブ・アメリカ・グローバル・リサーチのアナリストは、中国の経済再開の「成功」などを背景に、北海ブレント価格が現在の1バレル=80ドルから急上昇し、90ドルを超える可能性があるとの見方を示した。
航空データ会社バリフライトによると、先週の国内航空旅客数は前週比68%増の370万人となり、2月の旧正月の休日以降で最大の伸びとなった。ただ、依然として前年同期を37%、19年の水準を68%下回っている。
中国交通運輸省のデータによると、高速道路を走行するトラックの数も先週、10月上旬以来初めて増加した。
調査会社G7がまとめた先週の最大積載状態のトラックの動きを示す指数は、11月下旬の約2カ月ぶりの低水準から上昇し、19年の同時期の水準に近づいた。
しかしアナリストは、新型コロナの爆発的な増加は、最近の移動活発化に水を差す可能性があると警告している。
野村のアナリストは13日付のメモで「移動が増えると冬にオミクロン株が全国に広がり、こうした改善が停滞したり反転したりする恐れがある」と分析した。
来月には、例年旅行のピークとなる旧正月の連休があるが、どれだけの人が旅行するかは不明だ。しかし市場参加者は楽観的なもようだ。
コンサルタント会社Longzhongがまとめたデータによると、国内商用ガソリン在庫は先週、10月上旬の国慶節の連休以来初めて減少した。 ガソリン需要の増加を見込んでトレーダーが購入を増やしたことが背景にある。
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